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こんにちは!
ぽんコーチです!
ダブルスの試合、ネット前に立った時、こんな経験はありませんか?
絶好のチャンスボールが来たのに、足が止まって見送ってしまった…
コーチやペアからは『もっと動け!』と言われるけど、正直いつポーチに出ればいいのか分からない…
勇気を出して動いてみたら、アッサリとストレートを抜かれて気まずい空気に…
その結果、だんだん動くのが怖くなり、まるで地蔵のように固まってしまう。

僕も、その気持ちが痛いほど分かります。
しかし、もしその悩みがあなたのセンスや勇気の問題ではなく、ポーチに出るべき明確な「判断基準」を知らないだけだとしたらどうでしょう?
実は、ポーチはギャンブルではありません。
いつ動き、いつ我慢すべきかには、はっきりとした根拠があるのです。
この記事を最後まで読むと、その具体的な判断基準が分かります。
そして、もうネット前で迷うことなく、自信を持ってポーチできるようになるので、ぜひご一読ください。
【判断基準はコレ!】ポーチに出るべき絶好のタイミング5選
まずは、どんな時にポーチに出れば成功しやすいのか、具体的な「判断基準」を見ていきましょう。
いきなり全部を覚えようとしなくて大丈夫。
「これなら試せそう!」と思うものから、一つずつチャレンジしてみてくださいね。
① ペアの最初のサービスゲーム、最初の1・2ポイントで仕掛ける
「え、いきなり?」
と思うかもしれませんが、これは試合の主導権を握るための非常に効果的な奇襲攻撃です。
試合の序盤は、お互いに様子見になることが多いですよね。
相手も
「まさか最初から動いてくるはずがない」
と油断していることがほとんど。
その心理的な隙を突くのが最大の狙いです。
具体的には、ペアの最初のサービスゲームの1ポイント目で思い切ってポーチに出ます。
さらに、続く2ポイント目も
「さすがに連続はないだろう」
という相手の裏をかいて、もう一度仕掛けるのです。
このたった2回の動きが、試合全体を支配するための「先行投資」になります。
たとえ抜かれてもOK。
「あいつ、動いてくるぞ」
と相手に意識させた時点で、失った1ポイント以上の価値があるのです。
② 相手の体勢が崩れた瞬間を見逃さない
ポーチの基本中の基本ですが、一番分かりやすいチャンスです。
僕が注目しているのは、相手の「体の軸」。
テニスは、体の軸がしっかりしているほど良いボールが打てます。
逆に言えば、軸が傾いた瞬間は、相手が苦しい証拠。
これこそが、僕たちが待っている絶好のタイミングというわけです。
- ボールが低くて、腰が「くの字」になっている
- ボールが深くて、のけぞっている
- 左右に振られて、体が横に流れている
こんな軸の傾きが見えたら、もう相手は強いボールを打てません。
自信を持って前に詰めましょう!
③ ペアのボールがチャンスを演出した時
自分のことだけでなく、ペアが打ったボールの質にも注目です。
ペアの打ったスピードのある鋭いボールが、相手コート深くに突き刺さった時はチャンスです。(※山なりの遅いボールはNG!)
一つの基準として、「ベースラインからラケット1本分くらい内側くらいの深さ」を覚えておきましょう。

このエリアに鋭いボールが入ったら、相手はまともな返球が困難です。
「迷わず行け!」という判断基準の一つだと考えてください。
もしこれでパッシングを決められたら、素直に相手を褒めましょう。
意外かもしれませんが、ペアが相手をワイドに振った時より、センターを抜いた時の方が安全にポーチに出られます。


なぜなら、ボールがセンターを通過すると、相手が打てるコースの角度がグッと狭まるから。
逆に、相手が無理にあなたを抜こうとパッシングを狙おうとすると下の画像のようにアウトになります。

つまり、ストレートを抜かれる心配が減り、前衛はリスクを恐れずに動けるのです。
ペアのボールがセンターを抜けたとき。
それは、相手から角度という武器を奪った証拠です。
④ 相手がスライスを打とうとしている時
相手のスライスの構えは、見分けやすいチャンスのサインです。
ラケットを高くセットする動作が見えたら、GO!
スライスは、トップスピンに比べてボールの速度が遅くなる傾向があります。
つまり、前衛にとっては時間的な余裕が生まれるということ。
慌てて勘で飛び出す必要はありません。
相手が打つのを見てから動き出しても、十分に間に合います。
この絶好機は逃さず仕留めましょう。
⑤ 相手が打点を落として打つ時
相手がネットより低い位置で打つ時、ボールは必然的にスピードが出しにくくなります。
これも絶好のポーチチャンス。
ただし、フライングは禁物です。
まずは相手の打点が落ちたのを確認し、一歩前に詰める。
そして、持ち上げてくるボールに対してポーチに出ます。
この時、ただ当てるだけのボレーではNG。
相手のスピンに負けてしまいます。
ネットの高い位置から、ボールを叩きつけるようにボレーするのがコツです。
【ここは我慢!】ポーチに出てはいけない危険なタイミング3選
次に、ポーチに出ると逆にピンチを招いてしまう「我慢のしどころ」です。
動くことと同じくらい、「動かない」判断も重要ですよ。
① 自分たちのボールが浅い時
これはダブルスで最もやってはいけない失点パターンの一つ。
自分たちのボールが浅くなると、相手はあらゆるコースへ自由に攻撃できます。

こんな状況でポーチに出るのは、あまりにも無謀です。
あなたの役目は、守りに徹すること。
ストレートを抜かれてしまうと、ペアも追いつけないので、まず警戒すべきはストレート。

ストレートをしっかり塞いで、まずは守備を固めましょう。
② 相手に角度をつけられている時(ストレートを抜かれる可能性がある時)
相手がコートの外側から打ってくるような、角度がついた状況。

これは、相手が「ポール回し」のように、気持ちよくストレートを抜きやすい場面です。
いつものポジションにいたら、簡単にやられてしまいます。
こういう時は、思い切ってアレーの中に陣取るくらい、極端にサイドを守りましょう。

「そんなに端っこで大丈夫?」
と思うかもしれませんが、それくらいしないと角度のあるショットは止められません。
③ ペアと相手が互角のラリーをしている時
ペアと相手が、テンポの速いクロスラリーを互角に打ち合っている。
ここで強引に動くと、ラリーのリズムを壊してしまい、ペアのミスを誘うことにもなりかねません。
また、互角のラリー中に急に動いても、ペアはカバーの準備ができていません。
これはリスクが高すぎるプレーです。
どうしても動きたい場合は、「ラリーが3往復したら行くね」のように、事前にペアと打ち合わせをしておきましょう。
まとめ:明確な判断基準を知れば、ポーチはもう怖くない
今回は、ポーチに出るべき絶好のタイミングと、逆に我慢すべき危険な状況について解説しました。
ポーチはギャンブルではなく、相手の体勢やボールの質といった明確な判断基準を根拠に動く、再現性のある戦術です。
この記事を読んでたくさんのタイミングを知った今、何から試せばいいか迷うかもしれません。
そんなあなたに、僕が最初の一歩として最もおすすめしたいのが、「ペアの最初のサービスゲーム、最初の1・2ポイントで仕掛ける」ことです。
この戦術は、試合前に「よし、最初の2ポイントは行こう」と決めておけるので、試合中の迷いがなくなり、思い切って動く勇気を与えてくれます。
たとえポイントを失っても、相手に与えるプレッシャーは絶大で、その後の試合を有利に進めるための大きな布石になります。
まずはこの「最初のポーチ」から、あなたのダブルスを変えていきましょう。